「初めて部下を持ったけど、どうやって指導しよう」、「何に気をつければいいのか…」
年齢を重ねると、部下や新入社員を指導する機会が増えます。
指導は思ったよりも難しいもの。
答えを教えるだけでは成長につながりませんし、パワハラと言われないよう注意も必要です。
僕自身、教育担当としてこれまでに何人もの部下や新入社員を指導してきました。
その中で気づいた最も重要な心がけは、「背景を伝えること」、「チャレンジできる環境づくり」、「フィードバックの徹底」の3点です。
本記事では、部下の指導に関して詳しく解説します。
参考:「仕事の人間関係が最悪…」絶対にやってはいけないNG行動
部下の指導のゴール
ゴール = 部下による成長の体感
そもそも部下を指導する目的は何でしょうか?
会社目線では、「会社に貢献できる社員を育成すること」と言えます。
部下は、社員である前に一人の人間です。
「部下自身が成長を体感すること」でモチベーションが上がり、結果的に会社にも貢献できるようになるのです。
成長とは?
「成長」という言葉を誤って理解している人がいます。
成長とは、「教えたことができるようになること」ではありません。
正しいやり方を教え、その通りに実行させることが指導だと思ってる人も少なくありません。
ただそのように育てられた部下は、教えられたこと以上の成果を残すことができないのです。
指導する際の心がけ
思考できる環境を整えてあげるのも上司の役割です。
具体的なポイントを3つ紹介します。
- 背景を伝える
- チャレンジできる環境づくり
- フィードバックの徹底
①背景を伝える
部下に仕事を任せるとき、しっかりと背景を伝えていますか?
実はこれはとても重要です。
例えば、以下2つの依頼の仕方を比べてみましょう。
- A:「資料のこの部分を直してお客さんに出しておいて」
- B:「前回提出した資料に誤りがあってクレームを受けたから、資料のこの部分を直してお客さんに出しておいて」
Aの依頼の仕方だと、部下は上司に言われた通りに修正した資料をお客さんに出すだけでしょう。
場合によっては、認識していなかった前回のミスの件でお客さんから怒られてしまうかもしれませんね。
ではBの場合はどうでしょうか?
部下はより注意深く修正作業を行うでしょうし、信頼回復のため追加の資料を準備するかもしれません。
もしくはお詫びの品を持っていくことで、怒られるのを事前に回避するかもしれませんね。
②チャレンジできる環境づくり
「失敗したらどうしよう」、「周りに迷惑をかけるかも、、」。
自信がないことに挑戦するのは怖いものです。
部下の責任を取ることは、上司の重要な役割の一つです。
なので、部下が何かに挑戦するときは、
伸び伸びチャレンジできる環境は部下をやる気にさせ、本気で仕事に取り組む姿勢を養います。
その結果、困難な状況にも立ち向かえるたくましさが身につくのです。
③フィードバックの徹底
チャレンジしても、やりっぱなしでは意味がありません。
毎回悪かった点を振り返り、試行錯誤することが重要です。
「この資料は○○の部分のメッセージが伝わらない」、「プレゼンの際はもっと○○に注意して説明した方が良い」など、できるだけ具体的に伝えましょう。
よく優しすぎて部下の悪い点を指摘できない人がいますが、それは優しさではありません。
本当に部下の成長を願うのであれば、改善点はしっかりと指摘すべきです。
やってはいけないNGリスト
ここまで部下への指導のポイントをお伝えしてきました。
一方で、「何をすべきでないか」という視点も重要です。
以下は「上司について困ったこと」をテーマにしたアンケート結果です。
(※グラフを触ると詳細が表示されます)
「部下に責任転嫁する」、「指導が明確でない」など様々な意見があって興味深いですね。
このような意見も踏まえ、部下の指導でやってはいけないNGリストをまとめました。
実際に部下の指導を行なっている人は、以下の行動を取っていないか確認してみてください↓
- 話しかけづらい雰囲気を作る
- 関心を示さず放置する
- 自分のやり方を押し付ける
- チャレンジする機会を与えない
- 雑務を押し付け、手足として扱う
- 自分のミスを認めない
- 部下のミスをフォローしない
- 叱ってばかりで褒めない
- 言うべきことを言わない
- 発言に一貫性がない
ついついやりがちな内容をピックアップしたので、心当たりがある人もいるのではないでしょうか。
そのような人は、明日から改善を試みましょう。
また、今の時代パワハラ等のハラスメントに当たる行動は一発アウトとなってしまいます。
自分の行動を客観視し、十分に気をつけましょう。
まとめ:部下の指導→思考させることを心がける
本記事では、部下を指導する際のゴールや具体的な心がけについて解説しました。
ポイントの振り返り
- 部下の成長 = 自分で思考して成果を上げられること
- 大事な心がけは「背景を伝える」、「チャレンジできる環境づくり」、「フィードバックの徹底」の3つ
- NGリストの行動に注意
部下の指導がうまい人は、周りからも慕われ、自然と出世するものです。
多少手はかかりますが、部下と真摯に向き合い、指導に取り組みましょう。
コメント