「転職でもエントリーシートを書かないといけないの?」、「何をアピールすればいいのか」
これから転職活動を始める人は、第一関門であるエントリーシート(職務経歴書)の書き方に悩んでいるかと思います。
私も転職活動を行っていた際は、なかなか書く気が起きなかったですし、書き方のポイントも分かりませんでした。
なので、いくら実績がある人でも、ポイントをしっかりと押さえておく必要があります。
本記事では、転職の経験があり、現在は会社の採用活動も携わっている私から、以下について解説します。
- 転職における職務経歴書(エントリーシート)とは
- 転職での合格基準は?
- 受かる職務経歴書(エントリーシート)の書き方
書き方だけ解説されてもイメージが湧かないという人のために、私が実際に使用していた職務経歴書(エントリーシート)を公開したいと思います↓
参考:【完全ガイド】転職活動の流れと受かるためのポイント【実績あり】
転職における職務経歴書(エントリーシート)とは
エントリーシートと職務経歴書の違い
実は厳密には、転職活動ではエントリーシートは使いません。まずはエントリーシートと職務経歴書の違いを理解しましょう。
- エントリーシート:志望動機、入社してやりたいこと、人柄や内面などを記載(新卒用)
- 職務経歴書:前職での担当プロジェクト、業務経験、保有スキルなどを記載(転職者用)
エントリーシートは会社経験のない学生が使用するため、志望動機や自己PRに加え、人柄や内面に関わる内容を記載するのが一般的です。
一方、職務経歴書は所属していた会社での担当プロジェクトや業務など、社会人になってからの実績や経験を中心にアピールします。
職務経歴書の記載項目
職務経歴書の主な記載項目は以下になります。
- 経歴(所属会社概要、所属部署、勤務期間)
- 職務内容(担当プロジェクト、役割、業務内容)
- 知識・スキル
- 保有資格
- 自己PR
- 志望動機
これまでの会社経験に関する内容が主になるため、まずは携わってきたプロジェクトを振り返ってみましょう。
また一度退職してしまうと過去の担当プロジェクトの情報を確認できなくなってしまうため、必ず在籍中に経歴をまとめておくようにしましょう。
転職での合格基準は?
職務経歴書と面接の位置付け
転職活動では、書類選考と面接の両方に合格する必要があります。採用側にとって、これらはどのような位置付けなのでしょうか?
私自身が採用担当として携わってきた経験に基づくと、以下の通り結論付けられるかと思います。
- 職務経歴書:企業とマッチする人材かどうかを評価
- 面接:一緒に働きたいと思える人材かどうかを評価
一定規模以上の会社であれば年に数十〜数百もの職務経歴書に目を通します。仮にあなたが採用担当だったとしたら、以下のような考えになると思いませんか?
- 「数が多いから1つ1つにそこまで時間をかけられないな」
- 「面接もあるし、まずは明らかにダメな人を足切りしよう」
- 「ウチの会社の事業と合っていない人は残しても意味がないな」
このように職務経歴書はどちらかというとネガティブチェックの観点から、面接に進めても意味がない人を落とす意味合いが強いのです。
例えばいくら優秀なプログラマーだったとしても、製薬会社の営業職では活躍できませんよね。
新卒採用の場合、入社後のポテンシャルに期待して採用することも多いですが、転職の場合は募集要項とのズレがそのまま不合格の原因となります。
受かる職務経歴書とは
それでは、受かる職務経歴書とはどのようなものなのでしょうか?
ここまで読まれた方ならもうお気づきかもしれませんが、受かるためのポイントは1つだけです。
いいえ。一見当たり前ではありますが、実際にはこれができていない人が非常に多いのです。具体的な書き方については、次の章で解説します。
受かる職務経歴書(エントリーシート)の書き方
書き方のポイント
書き方のポイントは、前述の通り企業のニーズとマッチした内容をアピールすることです。
よくある失敗は、自身の強みをアピールしたい気持ちが強すぎて、企業の求めている人材像と異なる内容を記載しまうパターンです。
例えば、前職の実績を以下の通りアピールしたとしましょう。
- 「総勢X百人の大規模プロジェクトを管理した」
- 「海外のクライアントを相手にXX億円の商談をまとめた」
どちらも素晴らしい実績ですね。商社などの職種であればきっと関心を持ってもらえるでしょう。
ただもしも応募先が「研究職」だったらどうでしょうか?
私が採用者だとしたら、以下のように考えるでしょう。
- 「少人数で働くウチの会社には向かないかな、、」
「社外のお客さんと関わる機会も少ないし、すぐに辞めちゃいそうだな、、」
このようにいくら輝かしい実績があったとしても、応募先のニーズと合わなければ受かることはできないのです。
このような点を押さえた、「受かる職務経歴書」の作成手順は以下になります。
- 企業のニーズ(求めている人材像)を分析
- ニーズに合わせて自身の強みや経験をアピール
ニーズの分析方法
企業の求めている人材像、すなわちニーズを分析する際は、以下の通り「企業」、「部署」、「現場」の3つの目線で考えるのが有効です。
- 「企業理念として、どのような人材を求めているのか」
- 「その下の部署はどういう意図で求人を出しているのか」
- 「現場で働いている人は、どのような人と一緒に働きたいのか」
このようにそれぞれの目線に立って考えることで、企業全体として求めている人材像が明らかになってきます。
まずは上図に記載している「情報収集方法」を参考に、企業・部署・現場、それぞれの考えが伺える情報がないか調査してみましょう。
そして得られた情報から、できるだけ具体的にニーズを想像し、書き出してみてください。
イメージは以下です。
- 企業:グローバルに活躍できる人材が欲しい
- 部署:海外顧客と交渉できる人材が欲しい
- 現場:英語が得意な人材が欲しい
企業→部署→現場の順に、どんどんニーズが具体的かつスケールダウンする感じです。
職務経歴書の中でも、「スケールが大きな話」と「より具体的な話」をバランスよく入れることで、万人受けする内容に仕上がります。
詳しくは、次の章で解説します。
ニーズに合わせたアピール方法
例えば、あなたの前職の経験が以下だったとしましょう。
- 【会社経験】大手家電メーカーで7年間勤務
- 【担当プロジェクト】海外向けエアコン製品の新規開発
- 【役割】サブリーダーとして現地に駐在し、製品設計の取りまとめを実施
このような経験を念頭に置きつつ、企業・部署・現場の目線ごとにニーズを分析します。
以下に空想上の企業2社に対する、「ニーズ分析」とそれを踏まえた「アピール方法」の具体例を示します。
例1:外資系コンサルティング会社
ニーズ(求める人材像)の分析結果
企業:海外のグループ会社連携を含む、グローバルな活動が行える人材
部署:IT分野で新規事業開発を行える人材
現場:顧客とのコミュニケーションが取れる人材
前述の自身の経歴と比べると、合致する部分とそうでない部分がありますね。
例えば、この外資系コンサルティング会社に対しては、以下のようなアピールができるでしょう。
「私は当時前例がなかった海外向け製品の開発プロジェクトに手を挙げ(企業ニーズ)、製品のソフトウェア設計を担当しました(部署ニーズ)。現地顧客の要望が独特であったため苦労しましたが、毎日顔を合わせる機会を設けることで距離を縮め、最終的には無事に満足いただける製品を納めることができました(現場ニーズ)」
例2:研究所
ニーズ(求める人材像)の分析結果
企業:世界初の技術に挑戦できる人材
部署:製品に繋がる要素技術の開発人材
現場:研究チームのリーダーを務められる人材
1つ目の外資系コンサルティング会社とはまたニーズが異なりますね。具体的には、以下のようなアピールが考えられます。
「元々既存製品の保守運用を担当していましたが、自ら志願して海外向けの新規開発プロジェクトに参画しました(企業ニーズ)。競合他社に勝つため、研究部門とも連携し、差別化技術を組み込んだ新しい製品の開発に挑戦(部署ニーズ)。20名のチームの統率は苦労も多かったですが(現場ニーズ)、最終的には無事販売に至り、現在はヒット製品となっています。」
もちろん先方のニーズと自身の経験が100%マッチすることはなかなかありません。ただ、表現の仕方次第で、十分にアピールできる内容は書けるものです。
そのような人のために、私が実際に使用していた職務経歴書を特別に公開します。
正直こちらをベースにして、あとは自分の経歴に合うようカスタマイズしていただければ、十分レベルが高いものに仕上がると思います↓
まとめ
本記事では、転職活動における職務経歴書の役割や、受かるためのポイントについて解説しました。
職務経歴書の書き方のポイント
- 企業のニーズ(求めている人材像)を分析
- ニーズに合わせて自身の強みや経験をアピール
自分の強みを相手に押し付けるのではなく、ニーズ分析をしっかりと行うことで、確実に合格率をアップすることができます。
また転職エージェントを使うと、担当者が職務経歴書を無料で添削してくれます(私も活用しました)。ラクをしたい人は、ぜひ検討してみてください。
参考:【1万件の口コミを分析】AIが導いたNo.1転職エージェント
職務経歴書が通ったら、次はいよいよ「面接」です。
面接に受かるためのポイントは、以下の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてください↓
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pij5ha