「仕事がうまくいかない」、「部署異動した方がいいかも…」
仕事がうまくいかず、何か変わるきっかけがほしい。
そのような人に「異動」は有効です。
業務内容や環境が変わることで、状況が好転する人は少なくありません。
というのも異動を成功させるには、3つのポイントがあるのです。
本記事では、実際に部署異動の経験がある僕から以下について解説します。

実際には、「異動よりも転職の方が合っていた」というケースも少なくないため、判断チャートを準備しました。
ぜひ参考にしてみてください。
参考:仕事ができない、辛い…抜け出す5つの方法【診断シート付き】
「仕事が辛い、異動したい…」見落としがちな3つのポイント
早速ですが、結論です。
異動で失敗しないためには、以下のポイントを押さえておく必要があります。
- 仕事が辛い原因は、異動で解消可能か
- 異動先で仕事がしづらくならないか
- 異動できる可能性は高いか
①仕事が辛い原因は、異動で解消可能か
あなたが異動したい理由は何でしょう?
一般的によくある理由としては、以下が挙げられます。
- 仕事についていけない
- 人間関係が悪い
- 残業が多い
- 適切な評価をされていない
- 他にやりたいことがある 等
例えば、異動したい理由が「職場の雰囲気が合わないから」だったとしましょう。
このケースの場合、異動によって問題は解消されるでしょうか?
職場の雰囲気、すなわち「社風」は会社単位で決まるものです。
なので部署異動しても、解消されないことが多いのです。
異動で解消できる問題としては、以下が挙げられます。
- 特定の上司や同僚との人間関係
- 業務内容に関する不満
- 特定の業務スキルに関する悩み

その通りです。
異動しても結局は同じ会社。働く業界や社風は変わらないため、状況の変化にも限界があります。
本記事では、異動と転職の使い分けについても解説します。
参考:【完全ガイド】転職活動の流れと受かるためのポイント【実績あり】
②異動先で仕事がしづらくならないか
異動を検討しているときは、今の状況から抜け出すことに意識が向いてしまうもの。
異動には、以下のようなデメリットがあります。
- 異動元の部署と完全には縁が切れない
- ネガティブな異動理由が異動先にも伝わる
このようなデメリットに耐えられるか、事前に考えておく必要があります。
例えば、「元の部署で起こしてしまったトラブル」が原因で異動するとしましょう。
その場合、その話は異動先にも必ず伝わります。
異動先で気まずくなって仕事にならないようであれば、異動しない方が無難かもしれません。
③異動できる可能性は高いか
異動は、思ったよりも簡単ではありません。
異動元と異動先の部署で話し合いが行われ、両者が合意して初めて異動することができます。
人手不足を理由に、異動元の部署があなたを手放してくれない場合もありますし、異動先の部署が受け入れてくれないかもしれません。
一度異動の意思を表明してしまうと、会社からは「仕事に不満を持っている人」というレッテルが貼られます。
そしてその結果、腫れ物扱いされてしまう可能性があるのです。

このあと説明する「異動する際の手順」も参考にして、確実に異動できるよう、計画的に準備を進めましょう。
異動と転職の使い分け
異動と転職のメリット・デメリット
異動したい理由を深く考えた結果、最終的に転職に行きつく人も少なくありません。
異動と転職には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット | |
異動 | ・同じ会社で働き続けられる安心感 ・ハードルが低い |
・解決できる悩みが限定的 ・異動前の部署と縁が切れない |
転職 | ・解決できる悩みが広い ・異動前の部署と縁が切れる |
・新しい会社で働く不安感 ・ハードルが高い |
異動と転職で、メリットとデメリットが対になっていることが分かりますね。
異動と転職の判断チャート

そのような人のために、どちらの方が合っているか簡単に判断することができる判断チャートを用意しました。
Yes/Noに答えるだけなので、まずは試してみてください。
僕自身、異動と転職どちらも経験があります。
初めての転職はハードルが高く感じられるもの。ただ実際に転職経験すると分かりますが、案外大したことはありません。

仕事が辛い人が確実に異動する手順
確実に異動するためには、以下の4つの手順を踏む必要があります。
- 異動制度を確認
- 異動理由の明確化
- 上司に異動したいことを伝える
- 異動願い提出
①異動制度を確認
会社によっては、以下のような異動制度が規定されている場合があります。
- 自己申告制度:
異動の意思を申告し、会社が総合的な判断の下、異動の可否を決める制度 - 社内公募制度:
各部署が必要な人材を募集し、希望者が自ら立候補する制度 - 社内FA制度:
一定の条件(勤続年数、業績評価等)を満たした社員が立候補し、他部署からのオファーを待つ制度
各制度のルールをしっかりと確認した上で、目的に合ったものを選びましょう。
例えば、社内公募制度の場合、募集をかけている部署は確実に人を欲しがっているため、異動の成功率も上がります。
②異動理由の明確化
異動したいなら異動理由は工夫すべき
上司に相談する前に、異動理由をしっかり整理しておきましょう。

もちろん、正直な気持ちを伝えるに越したことはありません。
正直に異動理由を伝えてうまくいかないケースとして、以下のような例が挙げられます。
- あなた「Aさんとうまくいっていないので異動させてください」
上司「分かった、Aさんと話してみるから、もう少し頑張ろう」
あなた「………(絶対解決しないやつだ)」
転職理由があいまいだと、このように異動できずに終わってしまうケースも少なくありません。
なので、上司が真剣に取り合ってくれる転職理由を考える必要があるのです。
異動理由のパターン
異動理由は、大きく2つのパターンに分かれます。
正反対のアプローチですが、それぞれ内容次第で、異動の成功率を高めることができます。
- ポジティブな理由:
応援したくなる理由だと成功率アップ - ネガティブな理由:
深刻な理由だと成功率アップ
効果的な異動理由の具体例は、以下の通りです。
ポジティブな理由 | ネガティブな理由 |
・他部署の大きなプロジェクトに挑戦したい ・将来のために他部署で経験を積みたい ・今の部署と他部署の架け橋になりたい |
・残業が多いため、家庭で問題が生じている ・人間関係が既に修復不可能な状態にある ・精神的に限界が近い |
くり返しになりますが、ネガティブな理由の場合、その内容は異動先にも伝わるものと思っておきましょう。
③上司に異動したいことを伝える
異動理由が明確になったら、直属の上司に異動の意思を伝えましょう。
そうすることで、上司も真剣に異動の可否を考えてくれます。
また、変なウワサが広まらないように、必ず二人きりの状況で伝えるよう注意してください。
④異動願い提出
会社のルールにもよりますが、必要な場合は「異動願い」を提出します。
フォーマットが決まっている場合はそれに従えばOKですが、指定がない場合は以下の内容を含めましょう。
- タイトル「提出願」
- 提出日
- 所属、名前、捺印
- 現在の部署での所属期間
- 異動を希望する部署、時期
- 異動を希望する理由
悪い印象を与えないよう自筆の場合は、丁寧に書くよう心がけましょう。
まとめ:異動したいなら行動を起こす
本記事では、仕事が辛くて異動を考えている人に向けて、注意すべきポイントや具体的な異動の手順を解説しました。
異動前の確認ポイント
- 仕事が辛い原因は、異動で解消可能か
- 異動先で仕事がしづらくならないか
- 異動できる可能性は高いか
異動による解決が難しい場合、転職も一つの選択肢になります。
異動したいと考えるようになった理由を振り返り、どちらの手段が合っているか、じっくり考えてみましょう。
コメント